今ブラジルで起こっている森林火災は、いろいろと考えさせられるトピックとして、ここ1週間ほど世界中を騒がしています。私たちは、コーヒー 関連会社として、この問題についての立場を示すことは大事だと考え、ここに見解を書くに至りました。
ブラジルのアマゾン熱帯雨林で起きた森林火災は、コーヒーを含め、ブラジル製品をボイコットする動きへと導きました。このボイコットについては、SNS上のみならずEUなど、様々な場面で議論されています。
ボイコットをする目的は、ブラジルの政治のリーダーシップ、具体的にはブラジル大統領のジャイル・ボルソナロに、財政的手段を行使して働きかけるというものです。最終的には、政治的リーダーシップに、この状況を収拾させ、これ以上の森林火災を防ぐよう、何らかの行動を取らせることを狙いとしています。大統領は、アマゾン熱帯雨林での家畜や大豆製品の用地を増やすため、大・小問わず民間会社に野焼きをするよう促してきました。事実上、このことは、生産性を上げるために熱帯雨林を破壊することを意味しています。
現在、地球の肺とも言われるアマゾン熱帯雨林を荒廃させている森林火災は、ブラジル北部と中央で起こっていますが、Minas GeraisのCerranoなどブラジル有数のコーヒー農園集中地域は、アマゾナス地域の南の境から約2000km南東に位置しています。
SLURPでは、持続可能性を考慮に入れて生産されたコーヒーを、誇りを持って皆さんにお届けしています。
SLURPが誕生してから4年間、これまで皆さんにお届けしてきたブラジルのコーヒーの多くはMinas Gerais州から来ています。その他、いくつかのコーヒーはSão Pauloに隣接する州から、そして1つのコーヒーはParanà州よりもさらに南から来ています。SLURPと提携するロースタリーに生豆を提供するコーヒー農家は、アマゾン森林火災とは一切関係ありません。むしろ、彼らは火災の影響を受けて、短期的には空気の質の低下、長期的には地域の気候変化により苦しむことになるかもしれないのです。
私たちは、アマゾン熱帯雨林の保護と、その地域の森林伐採の制御を尊重しています。ブラジルの小規模農家や地域の人々が、政府の決定によって犠牲とならないよう切望しています。スペシャルティコーヒーを生産している農家は大抵小さな農園を経営しており、彼らとその家族の経済的安全はコーヒー栽培の収入に左右されます。これらの農家は、土壌やその他自然資源への影響も考慮に入れつつ、持続可能なコーヒー生産を目指し努力しています。このようにこだわりを持って生産されるコーヒーは、自然の森や他の農作物、木を陰として、ほぼ排他的に栽培されています。生物の多種多様性もまた、コーヒーの木の成長と腐敗を促す点において、コーヒー栽培にとても重要なのです。
このような理由により、私たちはブラジルのコーヒーの取扱を制限していません。これからも小規模農家を支援し続け、環境に配慮した、社会的に持続可能なコーヒー生産の先駆者として、彼らが同地域の他の農家の人々の目に映ることを心から願っています。
画像提供元:Joonas Reinikainen / Kahiwa Coffee Roasters (カゴに入ったコーヒーの実), Pamela Aranciaga Mauricio / Inka Paahtimo (乾燥されたコーヒー), Nordic Approach (Fernandaとコーヒーの木)
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